「トランクルームって住もうと思ったら住めるような気がする」
トランクルームは、2.0畳くらいの広さのものであれば、月額15,000円前後で借りられるところもありますので、住むまではいかなくてもトランクルームで寝泊まりするくらいならできそうと思う人もいるかもしれません。
そこで、実際にトランクルームのレンタルを行っている「トランクルーム・キュラーズ(Quraz)」に見学に行ってみました。
もちろん、「トランクルームに住むことができるのか調査する」という裏ミッションがあることは微塵も出さずにいろいろとお聞きしてみました。
この記事の目次
空調も完備され予想以上に快適なキュラーズのトランクルーム
まず、キュラーズの大きな特徴は以下の3つです。
- 室内型のトランクルーム
- 空調によって室温・湿度が管理されている
- 6~2.0畳など様々はタイプのトランクルームがある
トランクルームの見学に行ってまず感じたことは、空調に管理された室内の快適さです。
外の気温が20℃前後と動くと少し汗ばむような時期でも、トランクルーム内に入った瞬間に涼しいと感じました。
また、湿度も60%以下に抑えられているということで、蒸し暑い夏や湿気の多い梅雨の時期でも安心して過ごすことができます。
さらに、建物の内部にトランクルームがあることで、雨風を気にすることもありません。
そして、実際に0.6~1.6畳の中から3種類のトランクルームの中を見せてもらい、以下のように感じました。
- 6畳は狭くて寝るには窮屈そう
- 3畳はちょっとした荷物も置けて寝るスペースも確保できそう
- 6畳は十分な広さがあり快適そうだが賃料が高い
このように、0.6畳は月額8,000円程度ですが、狭くて寝る場所という感じではありませんでした。
1.6畳は快適に過ごすことができそうですが、月額のレンタル料が2万円以上するため、それならもう1万円出して4畳半の古びたアパートを借りる方が現実的な気がしました。
その点、1.3畳は寝るためだけを考えると十分なスペースで、月額のレンタル料も15,000円程度と金額の面でもちょうど良いという印象です。
トランクルームでの生活を考える理由は家賃を抑えたい
トランクルームに住むことを考える理由として多いのは、マンションやアパートの部屋の家賃を抑えようとする場合です。
東京23区であれば、ワンルームでも10万円前後することは珍しくないため会社の倒産などで仕事を失って家賃が払えなくなったり、働いていても賃金が安くて家賃を払うと生活が回らない人などもいて、2.0畳でも2万円程度であれば、昼間は外で過ごしながら、寝る場所としてトランクルームを借りようという考えに至ることがあるのかもしれません。
このトランクルームの宿泊については、社会問題にもなりつつあるようで、TVドラマの「相棒」でも取り上げられたことがありました。
このように、トランクルームで寝泊まりを考える人は、終電を逃した人が朝までの時間を過ごすためというよりも、自分自身が生活するために考え抜いた結果たどり着いたということなのかもしれません。
【結論1】トランクルームは住居ではないため寝泊まりすることが契約違反になる
1つ目の結論として、トランクルームに住むことは契約違反になります。
トランクルームに住むことだけでなく、宿泊すること自体が禁止されていますが、なぜ契約で禁止されているのか知りたいという人もいるかと思います。
その理由としてまず、トランクルームは借地借家法が適用されていないため、住居の扱いにはなっていません。
そのため、宿泊など住居として利用する行為が禁止されています。
この点は、トランクルームやレンタル収納スペースの運営会社も徹底して管理していますので、24時間利用可能なトランクルームであってもこっそりと宿泊するといったことはできないようになっています。
宿泊すること自体が禁止されていますし、トランクルームを借りるときに運営会社と交わす契約書にも宿泊禁止は明記されているはずです。
それでも、トランクルームに住む方法を考えている人もいるかもしれませんので、今回は、トランクルームに住むことについてのリスクについて書かせていただきます。
トランクルームに住むことで起こり得る3つのリスク
トランクルームが借地借家法によって住居の扱いを受けていないから、住むことや寝泊まりすることが禁止されているというだけではありません。
トランクルームで生活を行おうとすることで、以下の3つのリスクが発生する可能性もあります。
- 契約違反のため契約先の運営会社から違約金を請求される場合がある
- 住居ではないため住所不定となり郵便物が受け取れなくなる
- 他の利用者の荷物に破損や盗難があった場合に疑われる可能性が高くなる
上記のように、トランクルームの運営会社側に起こるリスクではなく、トランクルームに住もうとしていた人に対して起こり得るリスクです。
マンションやアパートの家賃を抑えたいを思っても、トランクルームに住むことでさらなる出費が発生したり、自分自身に不都合が生じたりするかもしれませんので、絶対にやらない方が良いと思います。
【結論2】トランクルームに住む選択肢をなくしてネットカフェなどを利用する
2つ目の結論は、もし家賃が払えないような状況になったり、これまで住んでいたマンションやアパートの部屋を出なければならない状況になってしまった場合でも、トランクルームに住むことは考えず、以下のような他の方法を取りながら、次の部屋を見つけることを考えるべきということです。
- ネットカフェを利用する
- 友人の部屋に一時的にお世話になる
- 寮付きの仕事に就く
ネットカフェを利用する
ネットカフェも決して料金が安いわけではありませんが、空調も完備されていますし、24時間利用可能で何より安心です。
次の部屋を決めるまでの期間をしっかりと計算しておけば、普通に部屋を借りるよりも費用を抑えられると思います。
友人の部屋に一時的にお世話になる
最近では、友達とルームシェアをする人も増えていますが、一時的に住むところがなくなった場合などは、友人の部屋に泊めてもらうことを考えてみるのも1つの方法です。
友人にはなかなか頼みにくいという人もいるかもしれませんが、次の部屋が見つかるまでずっとではなく、1~2日くらい泊めてもらって、ネットカフェへ行くなど、複数の宿泊場所を確保しておく方法もありです。
寮付きの仕事に就く
ネットカフェの料金が高く、泊めてもらえそうな友人が見つからなかった場合、思い切って寮付きの仕事に転職するということを考えてみてもいいかもしれません。
仕事を変えること自体、エネルギーを使うかもしれませんが、家賃が払えなかったり、ネットカフェの料金の支払いも苦しいような収入状況であれば、仕事そのものを変えるという選択肢も考えてみることもありです。
まとめ
トランクルームに住む、宿泊するなど、ものの出し入れを行う以外の理由でトランクルームを利用することは、契約違反です。
契約違反になると、違約金が発生するなどして、抑えようとしていた家賃以上の金額を支払うことになる可能性がありますので、絶対に避けるべきです。
また、多くのトランクルームやレンタル収納スペースは、契約時に住所が必要となるため、現在住んでいる部屋を解約した後に契約することができないので、部屋を契約している間に、現在の収入に見合った家賃の部屋を探したり、収入を上げるための行動をすることの方が現実的です。
トランクルームに住まないでも生活できるように考えて行動していきましょう!